以前からアプリ開発者の方のインタビューを読むのが好きだったのですが、
もっとたくさんのインタビュー記事を読みたい!
ならば自分でインタビューすればよくね?
ということになり、独自でインタビューを決行することとなりました。
事前にインタビューをしたい旨をTwitter上で個人開発者さん達にお伝えし、連絡のあった方の中から抽選で決まった方へのインタビューを行いました。
今回インタビューする個人開発者様はこちら!
インタビュー前
こんにちは。たかおかです。
オハラです。
今回初の試みで、個人開発者へのインタビューを行いたいと思います。
抽選の結果、刻猫さんに決まりましたね。どんな方なんやろ。
まぁどうせ変態野郎ですよ。
やめろ。
まずは自己紹介
ときねこと申します。
どうもはじめまして。孝岡です。
はい、はじめまして。よろしくお願いします。
はじめまして。よろしくお願いします。
今日はちょっとざっくばらんにお話できたらなと思っておりまして、まだ堅苦しい感じですけれども(笑)
じゃあとりあえず、まだ何も話してないところからあれなんですけれども、ちょっと自己紹介的なところをしゃべっていただいてもよろしいですか。
自己紹介!?
だいたい5分ぐらいはしゃべれると思うんですけれども(笑)
ハードルがけっこう、負担がでかいですよね(笑)
岡山でフリーランスをやっています。
今は名前は、朱鷺裕二(ときゆうじ)という名前で一応仕事をさせてもらっていて、前までは刻猫(ときねこ)という名前でやってたんですけど……。今作の「おたのプリンセス!」っていうアプリから一応それが自分の名前名義で本気で作ったというか、アプリということで、朱鷺裕二として初めての作品になりますね。
そういう感じです。
お仕事募集中です。
お仕事募集中なんですね(笑)
お名前は一応、ハンドルネーム的な感じで。
そうですね。
じゃあまあ軽く最初は掘り下げていこうかなと思うんですけれども。
現在、どういったことでお仕事をされているのかなと。
フリーランスというような感じだと思うんですけれども、具体的にどういう仕事をしてますよということを教えていただいてもいいですか。
自分がフリーランスになったのって、ちょうど去年の11月とかなんです。
なので……。そんなにたってないんですので、ちょうど半年ぐらい前ですか。
僕は、それより前は岡山でサラリーマンをしてたんですけど、そこで仕事をやめた後、前からつてがあった会社さんからお仕事をもらって、仕事をしてたんですね。
それで一応それをしながら、アプリの勉強をしていました。
その仕事をやりながら、転職活動もしてたんですけど、失業保険も切れちゃったしということで、一応お金ももらっている感じなので、確定申告とかそのへんの兼ね合いもあるんで、フリーランスとしてちょっとやっていこうかなということに決めて、活動しているということです。
もともとあれですか。IT関係ですか。
そうです、そうです。岡山の地元の。
公共系の業務系のパッケージを作っていました。
やっていたのはほぼウェブ系かなと思います。
なるほど
公共系なので、その時はオープンソースとかは使えず、基本はASP.NETのサーバー側とクラインアント側の両方を、設計と開発どちらもやってました。
技術サポートとかしていた時期もありました。それらを5年間ぐらいやってました。
なるほどです。
年齢はアラサーでいいんですよね。
アラサーですね。
アンダーですか?アッパーですか?
アラサーです。
アラサー(笑)
アプリ開発のきっかけは
では、アプリ開発を始めようかなと思った、きっかけを教えていただけますか?
もともと、フリーゲームとして、WindowsでRPGを作ってたんですよ。
それがC#とDirectXで作ってて、それを完成させたんですね。
それで、ゲーム作りはすごく好きなので、何かしらずっと続けていきたい。
でもプラットフォームがどんどん移り変わっていってるじゃないですか。PC系から、スマホが増えて普及しだして、ゲーム面がどんどんスマホのほうに移っていくという感じなので、作っていくのもずっとPC向けじゃだめだなと思って、アプリのほうの勉強もしだしたというのもあります。
あと最初の仕事をちょうど辞める辞めないぐらいのあたりで、クライアントさんがアプリを作ってみたいという話だったので、ちょっと一緒にやってみましょうかという話になって、そこでそこから本格的に作ることになりました。
その案件がCocos2d-xだったんですけど、それで入っていったという感じです。
なるほど。
ちょっともう少し関係ない質問してみたいのですが。
関係ない質問。
好きな食べ物は?
よくわからないですね(笑)
普段は、食生活、どうされてるんですか?
自分は一人暮らしなんで、本当に乱れてますね。
朝は、一応起きれたら、冷凍しておいたご飯と、インスタントの味噌汁と、納豆を食べます。
昼は、宅配弁当を頼んでいます。けっこう安い値段で意外とちょっと使えるんで、それさえ食べてれば、死ぬことはないだろうと思ってます。
あんまり食に興味ないみたいな感じですかね。
ツイッターとかみたら、よく飯テロとか起こってますよね。あんなん夢のまた夢ですよね(笑)
お金ないですもん(笑)
週末は宅配弁当ないんで、そのときは吉野家にいくとか、かつやループとか、もうそういう独り身の感じですね。
自炊とかはされないんですか?
自炊もしますよ。
自炊もする。得意料理は?
得意料理は肉じゃがとかですよ。
家庭的(笑)
肉じゃが、カレーライス、シチューはだいたい材料が同じなんで、使い回して作ります。
なるほど(笑)
フリーランスになってご自宅で作業されていると思いますけど、生活サイクルとかどうなってますか?
やっぱり夜型になりやすいですよね。
寝るのは、前は仕事してたときとかは1時とか2時前ぐらいだったんですけど、今はもう2時過ぎて「そろそろ寝なくちゃなあ」と思って、終了作業してたらもう3時過ぎてたみたいな感じですね。
一応10時に目覚ましかけてるんですけど、起きれたらご飯を食べる、みたいな(笑)
フリーランスだとそこらへんコントロールしづらいですよね。
無制限に家で作業できちゃうし。
たまに外に出て、よく図書館に行ったりするんですよ。
県立図書館がでかいのが岡山にあって、そこで物書き系の仕事だったらできるんで、そこにちょっとノートを持っていって書くみたいなこともしてます。けっこう気分転換にもなるし。
何か趣味とかあるんですか?
趣味は、やっぱりゲームとアニメですね。
最近ゲームだと何されてるんですか?
最近買ったゲームは「シャリーのアトリエ」買いましたね。
そこまで好きってわけじゃないですけど、音楽が気に入ったので。
一番好きなゲームは「逆転裁判」と「ダンガンロンパ」です。
なるほど。ハードは何をお持ちなんですか?
PS3とWiiUと、ニンテンドー3DSとPSVitaです。
Steamとかそっち方面やられてるのかと思ってました。
Steamで何かゲームを探すっていう所まではいかないですね。
みなさんが開発されたアプリをさわったりとか、そっちの方が多いですね。
おたプリは実体験を元にしたシナリオだった!?
それでは、少し踏み込みまして、「おたプリ」に関して、ちょっといろいろ何か聞いていこうかなと思うんですけれども。
とりあえずは、どれぐらいの期間で開発されたのかなと。
去年の6月ぐらいからお仕事の片手間にちょびちょびやってました。そのときはまだ、ノベルエンジンとかを作ってなくて、放置パートのほうを軽く作ってた感じですね。
それをだいたい週2ぐらいで作ってた感じ。
お仕事の案件が終わったのがだいたい10月か11月ぐらいだったので、そこらへんぐらいから本格的に作り始めた感じです。
そこから2、3ヶ月くらいでノベルエンジンをばーっと作って、けっこう時間かかりましたかね。
キャラを作ったりするのもけっこうかかって。
ストーリーとかを書き出したのが、1月ぐらいから2章から、という感じでした。
じゃあストーリーの骨子は最初に考えてたけど、実際にテキストに起こしいったのは結構後だったという事ですか?
そうですね。
なので、最初はやっぱりだいたい何章ぐらいに分けて、それぞれにどんなシチュエーションがいるかを作っていきました。
セリフを埋めるのも、テキストを起こすのはEvernoteに書き書きしながら、何回か修正しながらやって。実際ノベルエンジンに落とし込むのが、今年になってからっていう感じですね。
(※ 実際のEvernoteでの編集の様子)
ノベルエンジンの部分ですが、先程も上がりましたけど、キャラクターが動いたりする部分はすごく「逆転裁判」を意識されていますよね。
してますね。
キャラの掛け合いなんかもすごく面白いと思ったんですけど、こういう対話ストーリーを書くことって今までにもありましたか?
Windowsで作ったRPGがそうですね。実際にキャラを出して、顔グラフィックを出してセリフをしゃべらせるみたいな感じでやってました。
そのRPGも作るのが長くかかって、8年ぐらいかけてたんで(笑)
学生のときにある程度ほわほわんと作ってて、それで1回就職して辞めて、大学入って色々ありつつも8年間ずっと作り続けて。プレイ時間も15時間ぐらいで大長編になっちゃったんです。
それで、それなりにストーリーみたいなのを作れるようになったのかなという自信になりました。
なるほど。自分でこつこつやってきたのが今まで身について。
多分それがあったからこそ、今回の「おたプリ」もある程度完成させることができたのかなとは思いますね。
かけあいとかやっぱりそのへんは大分見直して。
「逆転裁判」もそうですけど、演出とか見て楽しんでもらえたらなとか。単純なノベルよりは動きのあるようなノベルがいいかなと思って、そんなふうに作りました。
設定としては、工業高校を舞台にということになってましたけれども、それは何かが元に?
実体験ですね(笑)
物語上では工業高校だったんですけど、僕は高専だったんですよ。最初の1年間はクラス替えがあったんですけど、あとの4年は全部同じ面子を40人で。
うちは情報系だったんですけど、けっこう別れるんですよね。オタクよりとリア充よりに。グループがぽんって別れてて、僕はどうしてもオタクよりのほうに行っちゃってました。
そこにはやっぱり、おたサーの姫もいたんです(笑)
それに、物語に出てきたガリレオとヒデブのモデルもいたんですよね。
へー!実際にいた人物がモデルに。
(※ おたプリに登場するヒデブとガリレオ)
口調まではさすがに違うんですけど、勢いみたいなのはヒデブ、ガリレオみたいなのはいて。
あと、イケメポジションの人もいたんですよ。オタクの姫がいて、それらがつかず離れずな感じの。
やっぱりオタクたちなんで、引っ込み思案というか。がっといかないみたいな。けどちょっと意識してるみたいな。微妙なニュアンスみたいなのが見てて面白くて。
何かああいうのも自分の体験があって、書けたんですね。
なるほど。けっこうリアリティもあったから作れたというところもあった。
ありましたね。
途中で「工業病」というのが出てくるんですが、微妙に容姿が優れてないような女の子でも、かわいく見えてしまうという。
あれは高専でも当然のようにあって、「高専病」っていうんですよ。
当時はみんなその「高専病」にかかってて、オタサーの姫が可愛く見えていたんです。
高専はやっぱり恐ろしいなと。僕自身もそうでしたしね(笑)。なので、それを世の中にもうちょっと広めたい。
広めたい(笑)
男子校とか、女子に慣れてない人っていうのは、環境にもよると思うんですよ。オタクよりな人はどうしてもオタク同士で集まって、結果、同性同士が集まりやすい。
そうなると何か距離感がわからず、そのまま大人になっていき、今の僕みたいに独身のアラサーになっちゃうので(笑)
こういう環境あるんだよって。こういう現象があったりするんだよ、ということを皆に知らせたいのもありまして。
オタサーの姫が少しずつ表情や容姿が変わっていくという演出をテーマにしました。
実際高専のときって、少ない女子と誰かがつきあったみたいなのは実際にあったんですか?
あったみたいですね。
僕が知らないだけでやっぱそういうのはあるんやなみたいな。
ちょっと傷つきました(笑)
(笑)
ちなみに、プログラミングも、ストーリー、テキストも、イラストも全部お一人でされたということで。
イラストは昔からけっこう描かれてたんですか?
けっこうというほどでもないですね。基本はゲームを作るために描いた。
意識して描いてたわけじゃないですね。必要に迫られて描きだしたという。
(※ キャラ製作時のラフ画)
それにしては、僕はすごい上手だなと思います。
絵にすごい惹かれるものを感じましたよ。
本当ですか。ありがとうございます。そこが心配だったんですよね。
スマホのゲームってほとんどがプロの絵師を使って、見劣りしてしまうなというのがありました。
そういう意見が聞けて、嬉しいです。
おそらく一般のユーザーからすれば、(プロと比べ)さほど見劣りしないと思っているんじゃないでしょうか。
そうですね。1人で作ってるクオリティとは思えないと感じました。
素材とかも使われているんですか?
絵に関していえば、背景とUIのボタンですね。
このへんはフリーのやつを使わせてもらって。音はどうしても作れないので、全部お借りしたり買ったりです。
これまでゲームの制作をされた中で、他の人と一緒にやる経験というのはありましたか?
学生のときの部活やってたときぐらいですね。それ以外は1人でやってました。
(ゲーム開発に関しての)チーム力というのはゼロですね。チーム開発力はないです。
情報系の仕事としてのだったらありますね。以前の仕事では、僕はプログラミングで、あとは相手の会社さんのデザイナーさんが作るというかたちではありましたが、自分のゲームとしてというのはないですね。
組んでやりたいなというのも今のところは思ったりはしてない?
組んでやるのもどうですかね。お金かかるでしょ?
お金とリスクが。相手の都合もあれば自分の都合もあるし。収益はどうするだとか契約はどうするとか、いろいろあると思うんですよ。
そういうのをやったことがないからというのもあると思うんですけど、ちょっと不安が大きい。
わかります。
多分、絵とか、あげられたものをだめだしする勇気がないような気がしますけどね。
そのまま採用していっちゃいそう。
ただ、イラストに関しては、お金が入ってからの話ですけど、依頼したりとかしていきたいなとは思うんですけれども。
デザイン関係はやっぱりどうしても僕にとっては負担なので。
そのへんはやっぱり協力してくださる人がいればいいなあとは思うんですよね。
実際その1人のキャラをイメージして、それをゲームに使えるようにするまでにはどれぐらいの時間かかりましたか?
下書きとペン塗りで色塗りまで全部合わせて……あと動きまで合わせたら、3日。
3日!?
3日ぐらいあれば。1人でですよね? 時間は多分3日。
いや全然早いなと思って(笑)
そうです? いやでもそんなもんですよ。
じゃあ今回の開発を100として、そこの中でのプログラムと、シナリオと、デザインの部分というのを3つに分けた場合、割合的にはどんな感じですか?
プログラム4割、デザイン4割、その他2割という感じですね。
だいたい同じ割合ぐらいっていうイメージですね。
そうですね。
だいたい自分の感覚的にデザインは時間がかかっているイメージがあるんですけど、今作の「おたのプリンセス!」はノベルエンジンから作ってたので、プログラムにも時間がかかったという感じです。
次回作は、デザインのほうが割合が大きくなっていくと思います。
同じ系統のを作るんだったら。
プログラムはCocos2d-xですよね。
グラフィックソフトは何使ってますか?
絵を描くときには CLIP STUDIO を使ってますね。
WindowsだったらSai、Photoshop、あとCLIP STUDIOという、だいたいこの御三家と言われていますけど、自分はCLIP STUDIOです。。
タブレットでやっている感じですね。
はい、タブレットで。
基本はそのCLIP STUDIOでキャラを全部描いて、色も塗って、Photoshopでフィルターかけたり、解像度変えたりします。背景の加工とかもPhotoshopですね。ほぼAdobe製品でやってます。
何か開発でここが苦労したぞみたいなのとか、ありますか?
最初のノベルエンジンを作るときが一番つらかったですね。
アクション設定をできるように、スクリプトを間にはめこんで、スクリプトによってアクションを埋め込むような形で作っていたんですけど、それをうまく反応させたりとか、他のやつと競合してしまったりなど、作り込むのは時間がかかったりとかしました。
あとデザイン画も、キャラデザインはどうしても、あとで描き直したりしたこともあります。なので、さっき3日って言いましたけど、3日x2というのも普通にありました。
プログラムはC++で?
そうですね。
開発環境そのものはWindowsを基本にして、VisualStudioでCocos2d-xを使ってます。まずはWindowsアプリとして作っておいて、そこからAndroidとiOSに書きだしたりという感じです。
(※ 開発環境の様子)
先ほどもASP.NET経験の話がありましたが、Windows系の言語が結構得意ですか?
そうですね。もとからC#を使っていたというのもありますし、会社で.NET系をやってたというのもあります。
あと、会社にいた時代に、CakePHPを使ってWebサービスを作ったりしていました。
シナリオ作りのベースとなるものは
ストーリーは、僕も「おたプリ」をやって、刻猫さんのストーリーテリングが非常に絶妙だなと思ったんですよ。
何か小説を読まれたりとか、作文が好きだとかあるんですかね?
実はあんまり読んでないです(笑)
そうなんですか(笑)その割には上手だなと思いました。
ありがとうございます。
読むとしてもサスペンスとかは好きで、たまに読むぐらいです。
あとは、ゲームのノベライズを読むぐらいですよ。
中学生ぐらいに好きだったのが『金田一少年』だったので、『金田一少年』の小説版とかですね。
あれが中学校の図書館にあったので読んでました。
大人になってからなかなか読む機会がなくなってきて、あまり読んでないですけど。謎解き系は好きですね。
じゃあ、そのライティング能力は才能ですね。
そうなんですかね(笑)
ストーリーだけ受けて組むっていうのもありなんじゃないですか?
僕のストーリーでよければ受けますよ(笑)
おお、いいですね!
僕、刻猫さんに頼みたいです(笑)
それずっと言ってるよね。おたプリの人いいよって(笑)
オハラさんが下手くそすぎるからだけどね。
それな。
気になるアプリの反響は
ところで、アプリのダウンロード数ってどれくらいですか?
あの、今のところ、300ちょっとぐらいしか。
え? ほんまに?
両方合わせてですか?
両方合わせてです。
うーん。それは少ないなあ。
もっといっていいクオリティだけども。
これは本当きつくて。つらいですね。
今のところはiOSのほうが倍近くダウンロードされてるんですけど。
この時期にこれくらいDLされてたらいいなという線はあったんですが、蓋を開けてみたら全然違った。ちょっとつらいです。
何かプロモーション施策はしてますか?
プレスリリースを何社かだして取り上げてもらったのと、iPhonePLUSとAndroidPLUSに自分で投稿したのくらいですね。
ジャンルがよくないのかな。
何系なのかわからないのがあるかもしれませんね。
「おたのプリンセス!」と言われても、という。
なるほど
アドベンチャーと思うんだけど、でもゲームとして何が目的なのかわかりにくいし、そこは確かに表現しづらいですね(笑)
ノベルと言い切ってもよかったんですけど。
いやいや、これって今のスマホゲーム業界で、僕の好きではない兆候なんですけど、決まったジャンルじゃないと売れないってのはちょっとね。
そうなんですよね。流行り廃りはあるにしても、ここまで波があるのは本当につらいですね。
取り上げてさえくれないですし。
日本のスマホユーザーの偏りを感じますよね。
そうですね。
スマホアプリ動向について
今のスマホ市場について、思うことはありますか?
最近読んだ記事だと、クリーニングスさんの記事を読んで、ああそうやなって思いました。
基本的にはあれと同じ意見です。
だから、会社としてはやっぱり予算もあって、お金もあって、どうしても売上げをあげていかないといけない現状としては、今の状況というのは実際にあるのは事実と思います。
かといって、それが野放しにされていると、新規開発者はきついですよね。
そうですよね
結局Appleがどうにかしないことには、こっちが何をいってもどうしようもないというのはありますしね。
そこに力をいれるよりは、少しでもファンを増やす方向に力を注ぐのがいいかなと思います。
謎の集まり「Pop会」とは一体?
現在Popさんの主催するPop会に参加されてますが、どういった内容なんですか?
今6人参加者がいるんですけど、週末にスカイプをつないで、今週はこの3人で進捗を発表します的なことをやります。
この2週間でこれだけ進みました、これだけ修正しました、そういったことを報告して、AndroidのAPKも見せ合って、改善をしていく会なんです。
口だけじゃなく実際にゲームもプレイしてもらってテストをして、意見を出す。結構ありがたいですね。
Pop会に参加するようになって、今までのスタイルとどう変わりましたか?
意見をもらえたら、そこで調整をしたりとか、「ここはこうしたほうがいいよ」という意見ももらえます。
自分一人だとどうしてもステレオタイプになっちゃうので、そこをうまく修正できるようになりました。
あとは他の方のアプリも見せてもらえるので、それから逆に何かヒントを得たりできますね。
何よりもモチベーションがあがります。この日までには絶対APKを出せるところまではいかないといけないので。そこでがんばったりとか。
そういったところは、独り身としてはけっこう嬉しいですね。
Pop会も勢力拡大していくんですかね?
どうなんでしょう(笑)
でもこういう盛り上がりを見て、「僕らもやろうよ」みたいなのができていけばいいな、とは話していますけどね。
Twitterは最近そういうベースになってきてますよね。グループとか出来てきたりとか。
確かに、僕もTwitterを通して開発者の方々と知り合っているので、そこからいろんな情報が流れてきているわけですよね。
そういった意味では、開発者の人は、Twitterに登録しておくべきかなとは思います。
自分が開発に困ったときに、いろいろためになることがあるので、発信する勇気はない人も、見るだけで十分というのは確かにありますね。
刻猫さんの次回構想について
次作はどういったものを作ろうと考えてますか?
次回作ですね。アドベンチャー色を超濃くした脱出ゲームを考えてます。
今それでシナリオを練って、その大枠みたいなのができたので。
シナリオ付きの脱出ゲーム。
そうです。シナリオ付きというのは、自分の特色として出していったほうがいいかなと思っています。他の方もそんなことを言ってくださったので。
アドベンチャーをちょっと強くした脱出ゲームを作ってみようかなと。
簡単な脱出ゲームは、他のと変わらないと思うんですよね。自分の特色を出すなら、「おたプリ」で培ったものと、自分の考えた脱出をうまく融合させることを考えています。
収益目的よりは、ファンを増やすことを目標にしています。
ブランディングですね。
そうですね。そこから「おたプリ」にも流れたらいいなと(笑)
「おたプリ」に関していうと、構成力がすごいのかなと思っています。
全てのバランスとして、プログラミングからシナリオからビジュアルのところも含めて、1個人で構成している、頭の中に完成図ができてて、それで作られているのかなっていう印象はすごく強いです。
個人開発の強みを最大限にいかせてるなって思います。
そうだよね。だいたいの場合はモチーフが先にあって、それを自分流にアレンジしてゲームを作るってのが多いけど、「おたプリ」にはモチーフが見当たらないというか。
ゼロからこれを作ったのはすごいなと思います。
実体験がベースにあるとは言っていましたが、実際このゲームを作る時の組み立て方っていうのはどうしてるんでしょうか?
最初は、姫がブサイクから可愛くなるゲームを作ろう、という所から入りましたね。
なるほど。
ちょうどそれを考えてた時に、押切蓮介さんがキャラデザをした「オタサーの姫」というアプリが出て、コンセプトが被ってて、やっべえってなったんですよ。
でも実際にそのアプリをプレイしてみると、ストーリーとかはほとんどなくて、インパクト重視な印象でした。
これなら「おたプリ」とは被らないから作っちゃえと思ったんですね。
それでシナリオ重視とコンセプトを組み合わせて、というところからシナリオとキャラを作り始めた、という感じです。
なるほど。
次回作の脱出ゲームの場合は、テーマというか「実はこうだった」という話しからきて、シナリオを作っていっています。その辺は臨機応変にという感じです(笑)
なるほど。
なるほどくんかお前は。
これからのアプリ業界
これからはどんなものが流行ると思いますか?
今は、ぱっと見てわかるようなものが流行ってると思うんですね。タイトルの付け方にしてもそうなのですが。
そういったものばかりが溢れているような気がするので、インパクトよりはもうちょっとユーザーさんがいろいろ考えたりとか、自分の人生と照らし合わせるであるとか、そんなストーリーやシステムのゲームが増えていってもいいのかなとは思っています。
そうですよね。何か浅いものが多いから、もっと深いものが出てきてほしいというか。深いものをユーザーにプレイしてほしい。これは開発者のエゴかもしれませんけども。
そうですね。開発者としては、隅から隅まで知ってほしいという気持ちはどうしてもありますね。
世界観やシナリオもですが、深く独特なものが増えたらいいのになって思いますね。
うんうん。刻猫さんはちゃんと考えてるな、というのが伝わってきます。
やっぱりね、これだけのものを作る人だから。単純な思いつきではやってないという感触がある。
そうですかね(笑)
色んな人がいますが、流行りを追うだけで何も考えてない人の方が多いですからね。
ちゃんと考えてたら仕事やめてませんけどね(笑)
それは僕らもなんとも言えない(笑)
いえない(笑)
とりあえず、お金がないなりには、楽しくはやっています。
貯金があるかぎりはぎりぎりまでがんばりたいと思います。
刻猫さん注目のアプリと開発者
それでは、今刻猫さんが注目しているアプリを教えて下さい。
魔王さまのゲームですね。
— 魔王さま(120)ゲームを創ろう (@MaousamaGame) 2016年3月13日
あれね(笑) 気になる。
結構前から作っている感じだと思うんですけど、かなり素材なんかもできてると思うんですが、なかなかリリースされなくてやきもきしてます(笑)
そうですよね。いつでるのかな。
やっぱりあれが、どれくらい受け入れられるのか、すごい気になります。僕はとても楽しみにしていますね。
ビジュアルで言えば世界クラスというか、海外でもかなり受け入れられてるもんね。
既に海外でファンアートとか作られてるしね(笑) まだゲーム出ていないのに。
そう。だから多分バカ売れするんじゃないかなと思っています。
それでは、今注目の開発者さんとか、この方のインタビューを聞いてみたいという方はいますか?
Popさんですね。最近すごい頑張られてますよね?
がんばってます。すごいです。
あの方、アプリも開発して、進捗会も開いて、今度は勉強会を開催するって言ってるじゃないですか(笑)
むちゃくちゃ頑張ってるので、そのパワーはどこからきているのか気になります。
そういうの聞いてみたいですけど、Popさんから怒られるかな。
いいですね。Popさんから承認がいただければ切り込んでみたいと思います。
インタビューOKのリストに入ってましたよね?
入ってますね。インタビューします(笑)
最後に一言
後、まだ話し忘れてることありますか?
何かお仕事あったらください、ということと、
「おたプリ」が伸びてないけど、やればきっと誰でも楽しめる作品になっていると思うので、ぜひプレイしてみてください!
という感じですかね!
わかりました。ちょっとフォントサイズ大きめで書いておきます(笑)
編集後記
なんかあれやね。めちゃくちゃ社交的な人やったね。
うん、すごいまじめ。考え方もしっかりしてたわ。
ひいきはあかんけど、そういう真面目なゲーム作りをしてる人が評価されてはほしいよね。
ほんとそうやで。個人アカウント◯とりまくって◯クソゲーつくりまくってる◯会社とか軒並◯みつぶれりゃい◯いのに
伏せ字の使い方しってる?
それはそうと刻猫さんから次回作のイメージ画像が届きましたよ!
無視か。
いいじゃん!!
いいよね、かなり気合はいってる。
これは期待しちゃうね!
次回作「うつしよ」お楽しみに!!
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