「マッチに火をつけろ」で有名なフルセイル(旧ベーシック)さんのアプリ内広告サービスGameFeat
特に、相互集客と呼ばれるプロモーションサービスと、単価の高いCPI広告がとても魅力で、利用されている方も多いと思います。
まだ、公式情報は出ていませんが、GameFeatのSDKをアプリ内に入れているだけで
Appleの審査でリジェクトを受けるという事例が発生しました。
いままでの経緯
Appleと広告会社の攻防戦はいままでも水面下で繰り広げられていました。
特に、Apple側としては「別のアプリをインストールすることでなんらかの報酬が得られる」という広告を排除しようとしている動きがありました。
と、いってもほとんどの広告は他のアプリの宣伝なので、そうなると広告自体が成り立たなくなるのですが、
Appleの言い分としては「それがランキングにまで影響を与えるのはダメ」
という言い分っぽい感じがしています。
そのため、一昨年くらいからもリワード広告の先駆け的存在であるTapjoyの広告を
はっているだけでリジェクトされる、などの問題が多く発生していました。
Appleの言い分はもっともなのですが、その線引が非常に曖昧で、広告会社も右往左往している状況が続いていたと思います。
そうしているうちに、GameFeatを初め、日本のアプリ内広告会社でリジェクトの事案がいくつかでてきました。
そして、アプリ内広告サービスを提供する会社が出した結論は
「アップルが審査をしている間だけ広告をはずし、審査が終了したら広告を表示する」
というものでした。
根本的解決にはなっていないのですが、広告にかぎらず、これでリジェクトを間逃れているアプリはゴマンとあるわけなのです。
アップルの審査方法にも問題があるわけですが、このへんは過去のブログでも取り扱っています。
とういわけで、各広告会社の管理画面に堂々と「申請中モード」という機能がつき始めたわけです。
この申請中モードを利用すれば、アプリは逐一サーバー内に保存されているフラグを確認し、
アップルで審査が行われている時だけ広告表示をオフにするような処理が行われるのです。
これによる一時しのぎをしていたのが今までの経緯と言えるかと思います。
今回のケース
私のケースは若干特殊なので説明しておきたいと思います。
アプリはこちらの最近リリースした放置ゲーなのですが
3月14日にver.1.0.0をリリースしました。
そしてその時からGameFeatを導入していましたが、上述している「申請中モード」を利用していました。
ですので、この時は申請は通ったのですね。
しかし、公開後すぐにバグがみつかり、ver.1.0.1のアップデート申請を行いました。
当然この時も「申請中モード」を利用しているので、表面上にはCPI広告が使われているのはわかりません。
しかし、ここでリジェクト。
「このGameFeatのライブラリを削除してください」
と通知がきたのです。
というわけなので、私のケースの場合は、おそらくですがver.1.0.1を審査する過程で
再度、現行のver.1.0.0を審査担当者が確認していると思うのですね。
そうすると、ver.1.0.0は既に申請中モードは解除してありますので、CPI広告が表示されるわけです。
これで、審査担当者がGameFeatの存在に気づいた可能性があります。
このケースの場合は、「申請中モード」を「バージョン指定」と「全バージョン」で選ぶことができるのですが、In Reviewの間だけ、全バージョンにおいて申請中モードとしておけば、バレない可能性はあるかもしれません。
まぁ結局バレるバレないとかいうよくわからない解決法でどうかと思うのですが。
しかし、Twitterでながれてきたザクロさんのケースではまた違うようです
【問題解決センター】の写メです。ライブラリを名指しされてリジェクト。 pic.twitter.com/2pQp0USfS4
— ザクロ (@the96x) 2015, 4月 21
【リジェクト再び】昨日に引き続き… 今朝2つ目のアプリもGameFeatSDKピンポイント名指しでリジェクト。こちらも導線(画像フォルダとか内包していない形式)でアウト。 しばらくGameFeatは触らないでおくことにしよう。みんな気をつけてー( ཀ͝ ∧ ཀ͝ )
— ザクロ (@the96x) 2015, 4月 21
こちらのケースでは「導線モード」(広告を表示するためのボタン自体を非表示にするモード)を使っていて、まったく画面上に出していなかったのにも関わらずリジェクトをくらってしまったとのこと。
これは、アプリ内のバイナリをチェックされている可能性が非常に高い。
実はこれより以前にも、GameFeatが利用しているSDKの中に画像ファイルが格納されているのですが、これをバイナリから摘出されて「この画像はどこに使っているんだ!リジェクトだ!」という事例がありました。
CPI広告への弾圧?が高まっているのがわかる事例といえると思います。
私の場合は、GameFeatのSDKをまるのまま削除し、UnityAdsに変更して申請した所、
無事審査を通過することができました。
でも、Unity AdsもCPI広告。
こちらは堂々としているのは、何故なのか。
今後の対策
アプリ開発者としての対策としては、やはりAppleの認めていないものを使わない。
これに限るかと思います。
ただ、これはOK、こっちはダメよ、というApple審査のいい加減さには若干腹がたつので、そこは公式にどれがOKなのかを明確にして欲しいと願っています。
また、とはいっても、GameFeatはとてもよい広告なので使いたいです。
ですので、広告会社側で「審査時に非表示にする」という対策以外で、正式に広告をAppleに認めてもらう必要があるのかと思います。
例えば同じCPI広告でも、Applipromotion、AppC、i-mobileなどなど、他社さんもありますが、それらではライブラリを指定してのリジェクトという話はまだあまり聞きません。
これは一説には、GameFeatはCPI広告のみ、他社の広告はCPI広告+CPC広告。
なので、他社の場合は「いやいや、CPC広告だけつかってるんですよ」と言い逃れができる、というところがあるのではないかと。
どのみちAppleから嫌われてはそのプラットフォームで勝負していけませんので、
何がOKで何がダメかを把握して、随時対応していく必要はあるのかと思います。
皆さんも情報を鵜呑みにせず、状況は刻々と変わっていますので、その時々での情報収集を怠り内容にしていただければと思います。
備考
アップルへ審査を提出するときには「広告を利用しているかしていないか」をチェックする項目があり、これをチェックしないと広告を認めてもらえません。
その時に、上記のような広告を非表示にする「申請中モード」を利用して、画面内にまったく広告が出ていない状態だとリジェクトされます。
そのため、非表示の広告と、そうでない広告(こちらはCPCのバナー広告など)をおりまぜて使う必要性があります。
また、CPI広告でもとりわけ厳しい扱いなのが、アイコン広告と言われています。
アプリ上にホーム画面のごとく、他のアプリのアイコンが設置されて、押すとダウンロード画面へ飛ぶ、というのが審査ガイドラインで認められておらず、リジェクトの対象となることが多いそうです。
ですので、それ以外のCPI広告で、ランキング操作にかかわらないものは、堂々と使えるのではないかとの考えが成り立ちます。
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