これはあくまで、中小ベンダー、個人開発者でのお話です。
1年程前。
アプリを作るにはiPhoneが良い。
ユーザーを集めやすくランキングを狙うにも短期間で狙える。
開発工数もテストや対応機種範囲の手間を考えるとAndroidよりかからないので、
まずはiPhoneからアプリを出して、様子を見てAndroid版を開発するかどうかを決めるのが良い。
というのが定説でした。
当然上記のようなことにこだわらず、iPhoneAndroidを同時リリースできるにこしたことはないのでしょうが、中小・個人ベンダーではなかなか難しいですよね。
リリースできる時期もどんどん伸びていくし、同時開発できる環境は増えてきてはいるものの、リリースをするだけでも色々と手間がかかるものです。
ですがその定説は、近頃は覆ってきているのではないかと思います。
その理由としては、今に始まったことではないですが大手ベンダーが
LINEやパズドラの成功を受けて、アプリ市場へ参入してくると共に、
より効率的で局所的なプロモーション手法へお金を投じているというところが
原因だと考えています。
そのプロモーションの1つが「ブーストプロモーション」です。
ブーストプロモーションとは
もう知れ渡っていると思われるので、細々とした説明は省きますが
要はリワード広告です。
最近ではお小遣い稼ぎアプリというのが良く見られますね。
さっとランキングや検索で引っ掛けるだけで、たくさん見つかります。
仕組みは、他社アプリのインストールをする代わりにポイントが得られ
そのポイントを使って、金券へ交換ができるというものです。
実際にどういったアプリがでてるのか見てみます。
いくつかのアプリが並んでいますが、ランキングとの検証です。
さっと眺めただけでも、これだけのアプリがランキングと対応しているのがわかります。
実際にD2Cさんを始め、多くの大手ベンダーさんがブーストプロモーションは
やらなければならないものだという事を明言されていますね。
iOSのリワード広告は、アプリの種類によって狙うべきランキングを変えるべし! | D2Cスマイル
累計100万ダウンロードの「返信ください」でわかった、カジュアルゲームのApp Store新ランキングとのつきあい方3ヶ条+α | GrowingApp アプリマーケティングブログ
そしてブーストプロモーションにかかる費用は100万〜数百万といったところ
これ以外のプロモーションを兼ね合わせると一千万くらい当たり前、という世界になっています。
こんな予算、中小・個人ベンダーでは到底準備が難しい。
ブーストしないとランキングを狙いにくくなってしまった今のAppStoreで、
気軽にアプリを出すのは結構大変なのではないだろうか。
Androidではどうなのか?
こちらはなんとも言えないが、今のところAndroidではランキングロジックが異なるため、
本当に効果的なブーストの手段が確率されていないというのが現状のようです。
実際、AndroidではiPhoneにあるようなお小遣い稼ぎ系アプリが少ないのが
見て取れます。
そして、Androidでは新着ランキングの機能がとても嬉しい。
これはアプリの公開から1ヶ月までの間のアプリだけで競うランキングになっていて、
ここへのランクインは中小ベンダーでも十分に狙える所となっています。
なおかつ、大手のアプリのリリースとかぶらなければ、競合も必ずしも多くはない状況。
実際にMokosoftで出しているゲームも、新着ランキングへランクインしたことで、
無事通常のランキングにも掲載され、ダウンロードが大幅アップした事例が多いです。
そういった意味でも、とりあえずiPhoneアプリを作っとけ、という定説は
中小個人ベンダーにおいては、もう気にしなくても良いのではないかと思います。
アプリは内容も大事だけど、プロモーションがもっと大事になってきます。
どんな良いアプリも、誰にも知られなければ無いも同然なので。
そこには戦略が必要となってくるので、プロモーションを見据えたアプリ開発を
心がけていきたいものです。
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